天津神たちは言った
「伊耶那岐(イザナキ)、伊耶那美(イザナミ)。
この「天の沼矛」を使い、脂のように漂う国を固め、治めるのだ」と。
二人の神は命じられるまま、天の浮橋に立ってその沼矛で漂う国をかきまわすと、
矛の先にしたたる雫が重なり積もって島となった。
この島の名を、淤能碁呂島(オノゴロジマ)といい、
その島に下りて、天の柱を立て、二人の神がすまう家を建てた。
すると伊耶那岐(イザナギ)は伊耶那美(イザナミ)との身体の違いに気づいた。
「伊耶那美(イザナミ)よ、そなたの体はどうなっている?」
「私の体は足らないところが一つございます。」
「そうか、私には余っているところが一つある。
私の余っている部分で、伊耶那美神(イザナミ)の足らないところをふさいで、
国土(くに)を生もうと思うが、どうだろうか?」
「えぇ、伊耶那岐(イザナギ)が望むのであれば・・・。」
「では、この天の柱をまわって子供を産もう。
伊耶那美(イザナミ)は柱の右から回り、私は左から回ろう。」
大きな天の柱を回って再び出会う二柱の神。
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